Macを庭園だと想像してみてください。 キレイな庭園を維持するには定期的なメンテナンスが必要であるのと同じで、Macも最高のパフォーマンスを発揮するためにはメンテナンスが必要です。 しかしながら、適切な手入れをしても、Macがウイルスやマルウェアに感染するのと同じように、庭も害虫や病気の被害を受ける可能性があります。 このような場合、工場出荷時設定にリセットすることが魅力的な解決策のように感じるかもしれません。 しかし、工場出荷時の状態にリセットすれば、Mac上のウイルスやマルウェアは削除されるのでしょうか?
ここで止まらないでください。 この記事では、その質問や多くの疑問に回答します。 このまま読み進めてご確認ください!
工場出荷時設定にリセットとは?
工場出荷時設定へのリセットの仕組みを理解するには、それが何を行うのかを理解する必要があります。 工場出荷時設定へのリセットは、Mac上のすべてのデータを消去して、元の状態に戻すプロセスです。 つまり、インストールされているすべてのアプリ、設定、ユーザーデータが消去されて、何もない状態になります。
工場出荷時設定へのリセットでウイルスは除去できますか?
答えは「可能」です。工場出荷時の状態にリセットすると、Macからウイルスやマルウェアを削除できます。 ただし、工場出荷時設定へのリセットは、最初に実行すべき解決策ではないことを理解することが重要です。 これは他のすべての解決策で脅威を除去できなかった時に、最後の手段として用いるべきものです。
ウイルスやマルウェアは工場出荷時設定にリセットしても消えませんか?
Macのリセットを行うと、基本的にはウイルスやマルウェアが含まれている可能性のあるすべてのアプリやファイルが削除されます。 しかしながら、これは絶対に確実な解決策ではありません。 一部のウイルスやマルウェアはシステムの奥深くまで入り込み、削除が困難になることがあります。
ウイルスやマルウェアがリカバリパーティションやファームウェアに感染している場合は、工場出荷時の状態にリセットするだけでは除去できないかもしれません。
そして、工場出荷時設定へのリセットは簡単な作業ではありません。 これを適切に実行するには、ある程度の技術的な知識と経験が必要になります。 適切な手順で行わなければ、すべてのデータが永久に失われる可能性があり、これは悪夢のようなシナリオです。
工場出荷時設定にリセットする方法
Macで工場出荷時設定へのリセットを実行すると、ハードドライブ上のすべてのデータが消去されて、オペレーティングシステムが再インストールされます。 これにより、Macは開封時と同じ元の状態に復元されます。 このプロセスを行う事ですべてのデータが消去されることに注意して、続行する前に重要なファイルを必ずバックアップしておくべきです。
IntelベースのMacをご利用であれば、次の手順で工場出荷時の状態にリセットできます:
- Macの電源を切ります。
- キーボードのCommandキーとRキーを長押しします。
- Macの電源を入れて、Appleロゴが表示されるまでキーを押し続けます。
- Macがリカバリモードで起動して、いくつかのオプションがあるウィンドウが表示されます。
- 「ディスクユーティリティ」 > 「続行」を選択します。
- 「ディスクユーティリティ」からハードドライブを選択して「消去」をクリックします。
- ハードドライブの名前を選択し「MacOS拡張 (ジャーナリング)」を選択して「消去」をクリックします。
- ハードドライブが消去されたら「ディスクユーティリティ」を閉じて、復旧ウィンドウから「macOSを再インストール」を選択します。
- 画面の指示に従ってオペレーティングシステムを再インストールします。
Appleシリコン搭載のMacの場合、工場出荷時設定にリセットを行う方法は以下のとおりです:
- Macをシャットダウンします。
- Appleのロゴが表示されるまでMacの電源ボタンを長押しします。
- いくつかのオプションがあるウィンドウが表示されるまで待機します。
- 「ディスクユーティリティ」 > 「続行」を選択します。
- 「ディスクユーティリティ」からハードドライブを選択して「消去」をクリックします。
- ハードドライブに名前を付けて「APFS」を選択して「消去」をクリックします。
- ハードドライブが消去されたら「ディスクユーティリティ」を閉じます。
- 復旧ウィンドウから「macOSを再インストール」を選択し、プロンプトに従ってオペレーティングシステムを再インストールします。
macOS Monterey以降のバージョンを搭載した一部のMacには「消去アシスタント」と呼ばれる機能があります。 これは、Macの内部ストレージを安全に消去して、個人情報の復元を非常に困難にするものです。 消去アシスタントには、データのみを消去、もしくはデータを消去してオペレーティングシステムを再インストールするなど、データを消去するいくつかの選択肢が用意されています。 この機能は「システム環境設定」や「設定」からアクセスできます (その詳細は、こちらをご覧ください)。
Macがマルウェアやウイルスに感染するのを防ぐ方法
Macがマルウェアやウイルスに感染するのを防ぐ最善の方法の1つは、 CleanMyMac のようなアプリを定期的に実行することです。 これは、ハードドライブ全体をスキャンして悪意のあるソフトウェアを探し、検出したものをすぐに削除できるようにします。
CleanMyMacの無料トライアルを開始して、次の手順を行います:

- CleanMyMacを開きます。
- 「セキュリティ保護」機能に進んで「スキャン」を実行します。
- スキャンが完了したら「削除」をクリックして、検出されたものをすべて削除します。
マルウェアやウイルスに対するその他の対策
工場出荷時の状態に復元せずにMacが感染するのを防ぐには、当然ながらいくつかの予防策を講じる必要があります。 Macのマルウェアやウイルスを防ぐために実行できる主な対策を以下にまとめました。
オペレーティングシステムをアップデート

ソフトウェアのアップデートを頻繁に行う必要があることを煩わしく思うのは当然ですが、頻繁にアップデートが行われるのには理由があります。 特にオペレーティングシステムのアップデートがこれに当てはまるもので、これらはセキュリティ上の欠陥を修正するために通常はリリースされます。 したがって、常に最新のリリースの最新状態に保つことによって、Macが自己防衛できる可能性が高くなります。
信頼できないソースからアプリをダウンロードしない
当然のことのように思えますが、不審なソースからは何もダウンロードするべきではありません。 MacのApp StoreやSetappを使用していない場合には、そのソフトウェアが100%正規品であることであったり、セキュリティ上の脆弱性が含まれていないことを確実に把握する方法はありません。
ウイルス対策ソフトで定期的にスキャン
これについてはすでに読んだことがあると思いますが、 CleanMyMac のようなウイルス対策アプリを定期的に使うことで、多くの悩みから解放されます。 良い例としては、少なくとも週に1回スキャンを実行する事によって、何か症状が現れてから感染に気づくのではなく、数日以内に感染を発見できるようになります。
工場出荷時の状態にリセットする事によって、Macからウイルスやマルウェアを削除できますが、これは最終手段にすべきものです。 Macがウイルスやマルウェアに感染している疑いがある場合は、工場出荷時の状態にリセットする前に、ウイルス対策ソフトを使うか、専門家に助けを求めるべきです。 Macの保護や将来的な問題を回避する最善の手段は、予防策を講じることです。