もし最近macOS Tahoeにアップデートして、不安定でストレスの多いOSだと感じるようであれば、ダウングレードを検討してみましょう。 Tahoeをしばらく試してみて、洗練された新しいデザインなどは気に入ったところもありました。ただ、システムのちょっとした不具合やアプリの動作不良が多発したので、macOS Sequoiaに戻すことを考えるようになりました。
もし同じような状況であれば、私がダウングレードを行った手順を詳しく説明し、時間の節約に役立ったいくつかの手法も紹介します。
macOS Tahoeからダウングレードするべき理由
まず理解しておくべきことは、ダウングレードは色々と面倒なことが多いです。普段は特にセキュリティのアップデートの目的で最新の状態を維持するようにしていますが、今回のmacOS Tahoeでは我慢の限界を超えてしまいました。
- 日常的な作業の遅延:MacBook Proで、Mission ControlやSpotlightの動作が遅くなりました。
- サードパーティ製アプリの問題:私が日常的に使っているいくつかのユーティリティがアップデート後に動かなくなり、まだ修正もリリースされていません。
- 電力消費:バッテリーの減りも明らかに早くなりました。 バッテリーの持続時間が、Sequoiaと比較して1時間以上短くなったと言っても過言ではありません。
- インターフェースのバグ:コントロールセンターが外部モニター上でランダムにフリーズするようになりました。 小さな問題であっても、それが続くと無視できません。
それでは、ダウングレードするべき理由がわかったところで、それを行う上で最も安全な方法について説明していきます。
一連の手順:macOS Tahoeをダウングレードする方法
始める前に、こちらが重要事項です:ダウングレードするとドライブが消去されるので、バックアップは必須です。 このガイドのステップ1を飛ばさずに必ず行いましょう。
ステップ1:今すぐファイルをバックアップ
私は重要なファイルをバックアップするために、Time MachineとiCloudを組み合わせて使用しました。
Time Machineの設定はとても簡単です。外付けハードドライブを用意して「システム設定」>「一般」>「Time Machine」に進んで設定するだけです。

ステップ2:macOS Sequoiaをダウンロード
- Appleの公式サポートページにアクセスします。
- 「macOSをダウンロード」の欄までスクロールして、macOS Sequoiaのリンクを取得します。
- ダウンロードが完了すると、インストーラはアプリケーションフォルダに保存されます。

ステップ3:起動可能なUSBインストーラを作成
正直に言います。 これまでにこの作業をやったことがない場合、ここでは多少の忍耐が必要です。 わかりやすくするために、これを複数のパートに分けました。 まず、必要なものはこちらです:
- 16GB以上のUSBスティック (私は32GBのSanDisk Ultraを使用)
- ダウンロードしたmacOS Sequoiaのインストール
パート1
- USBスティックを接続して「Finder」>「アプリケーション」>「ユーティリティ」から「ディスクユーティリティ」を開きます。
- サイドバーからUSBを見つけて、上部の「消去」をクリックし、次の設定を使用します:
- 名前:SequoiaUSB (もしくは、短くて簡単な名前。スペースなし)
- フォーマット:Mac OS 拡張 (ジャーナリング)
- 方式:GUIDパーティションマップ
- 「消去」を押して「完了」をクリックします。
このフォーマットを行わなければ、インストーラが正しく起動可能ドライブを作成できません。
パート2
- 「ユーティリティ」から「ターミナル」を開きます。
- 次に、以下のコマンドをそのままコピーしてターミナルに貼り付けます。USBスティックに別の名前を付けた場合は「SequoiaUSB」の部分をその名前に置き換えます:
- sudo /Applications/Install\ macOS\ Sequoia.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/SequoiaUSB
- sudo /Applications/Install\ macOS\ Sequoia.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/SequoiaUSB
- 「Return」キーを押します。
- 管理者パスワードの入力を求められます。 入力 (入力中は何も表示されません) して、再度「Return」キーを押します。

USBの速度次第で、10~20分程度かかる場合があります。 次のような画面が表示されます:Install media now available at "/Volumes/Install macOS Sequoia" — このメッセージが表示されたら、起動可能なインストーラの準備完了です。
ステップ4:Macを消去
これはおそらく、macOS Tahoeをダウングレードする上で最も不安に感じるステップですが、準備ができていれば心配は要りません。
- Macを再起動し、電源ボタン (AppleシリコンMacの場合) または「Option」キー (Intelチップの場合) を押したままにしてリカバリモードに入ります。
- 「ディスクユーティリティ」を選択します。
- メインのドライブを選択して「消去」をクリックします。
- フォーマット:APFS
- 名前:自由に設定 (私の場合は「Macintosh HD」のままにしました)
これで、MacBookがキレイな状態になり、Sequoiaをインストールする準備が整います。

ステップ5:macOS Sequoiaを再インストール
内部ドライブを消去すると、Macはオペレーティングシステムが入っていない状態になります。 次に、作成した起動可能なUSBを用いて、リカバリモードの状態でOSの外部からSequoiaをインストールします。その手順はこちらです:
- ユーティリティ画面に戻り、起動可能なUSBを接続して「macOS Sequoiaをインストール」を選択します。
- 「続行」をクリックしてライセンス契約に同意します。
- 先ほど消去した空のドライブ (Macintosh HD) を選択します。
- 「インストール」をクリックします。
約30~40分後に、macOSの設定画面に戻ります。
ダウングレード後のヒント
macOS TahoeからSequoiaにダウングレードした後は、すぐに動作がスムーズになったように感じましたが、完璧ではありませんでした。 システムには多少の癖が残っていたので、それを安定させるために少し時間をかけて調整しました。 その中でも最も効果的だったのは以下のものです。
1. 整理するためにメンテナンスタスクを実行
システムを完全にリフレッシュしたいのであれば、ポイントを絞ったメンテナンスを実行するのも効果的です。 CleanMyMacを使用してこれを行いました。 この「パフォーマンス」機能から、DNSキャッシュのフラッシュ、ディスク権限の修復、バックグラウンド項目のチェックなどのメンテナンスタスクをいくつか実行しました。その手順はこちらです:
- CleanMyMacを無料で利用(トライアル期間は7日間) します。
- 「パフォーマンス」>「スキャン」をクリックします。
- 「全てのタスクを表示」をクリックします。
- 項目を選択して「実行」をクリックします。


これは非常に効果的でした。
2. iCloudとApple Accountの設定を再確認
Time Machineから復元した後、一部のiCloudサービスが適切に同期されないことに気付きました (メモとSafariタブが何時間も更新されない状態)。
Appleアカウントからログアウトして再びログインすると問題は解決しましたが、「システム設定」>「Apple Account」でいくつかのトグルを再度有効化する必要もありました。
ダウングレード後に同期されないと感じた場合は、5分ほどかけて以下を行います:
- iCloudからログアウトして再度サインインします。
- iCloud Driveやアプリ固有の同期を再び有効にします。
- iCloudのメッセージ、キーチェーン、写真アプリを再確認します。

これは小さなステップではありますが、見えない同期の不具合をいくつも解消してくれました。もし放置していたら確実にストレスになっていたと思います。
macOS Tahoeからのダウングレードは簡単な決断ではありませんでしたが、確実に正しい選択でした。 数週間にわたるクラッシュや動作遅延であったり、不安定なアプリの状態を経て、Sequoiaに戻したことで、ようやく再び信頼できるシステムを取り戻すことができました。