ほどんどの場合においては「システム設定」>「一般」>「ソフトウェアアップデート」のオプションから、macOSのアップデートが自動的に行われるように、Macを設定しておく事が推奨されます。 これにより、ご利用のMacにどの世代のmacOSがインストールされていても、常に最新バージョンが実行されることになります。 これにより、ウイルスから守られ、既知のバグがない可能性が高い状態を維持する事ができます。 とはいえ、最新バージョンのOSを実行したくない場合もあるかもしれません。 例えば、利用しているアプリケーションがそれをサポートしていないケース等です。 しかしながら、アップデートするまで気付かなかった場合には、Macからソフトウェアアップデートのアンインストールを行う必要があるかもしれません。 それでは、その方法を解説していきます。
「Macでソフトウェアアップデートをアンインストールする」とはどういう意味?
この見出しに該当する場合、行うべきことが3つあります:
- 削除されるべきなのに削除されていないインストーラーファイルを削除します。
- 例えば、macOS 13.1からmacOS 13.0に切り替えます。
- macOSの世代のアンインストールを行います。例えば、Sonomaから前世代のVenturaに戻したり、VenturaからMontereyにダウングレードを行うなどです。
これから、それぞれについて説明していきます。
ソフトウェアのアップデートファイルを削除する方法
通常、手動や自動に関係なくMacがアップデートされると、コンピューターはライブラリディレクトリ内のフォルダにアップデートファイルを保存し、インストールが完了するとすぐにそれらを削除します。
ところが、インストールが失敗した場合などには、ファイルが残ってしまうことがあります。 以下の手順でアップデートファイルが残っているかの確認を行う事ができます。
- Finderのメニューから「移動」をクリックします。
- 「フォルダへ移動」を選択します。
- 次を入力します:
/Library/Updates
- そのフォルダ内にテキストファイル以外のインストーラーパッケージ等のファイルがないかを確認します。
plistテキストファイル以外のファイルがなければ、他に何もする必要はありません。 他のファイルがある場合は、それらを削除することで空き容量を増やす事ができます。 これらのソフトウェアアップデートファイルの削除を行うことは安全な作業です。 ただし、これらはシステム整合性保護 (SIP) によって守られている可能性が高いので、単純にゴミ箱にドラッグすることはできません。 まずは、SIPをオフにする必要があります。
これは、ターミナルを利用することに慣れている場合にのみ行うべきことです。正しく作業を行わないと、Macに問題が発生する可能性があります。
まずは、Macをリカバリーモードで起動します。
Intelチップ搭載のMacの場合:
- 「Appleメニュー」から「再起動」を選択します。
- すぐに「Command+R」を長押しします。
- Macの起動音が聞こえるか、Appleのロゴが表示されるまでキーを押し続けます。
Appleシリコン搭載のMacの場合:
- Macの電源を入れる際に、電源ボタンを押し続けます。
- そのまま起動オプションが表示されるまで押し続けます。
- ギアマークの「オプション」をクリックして「続ける」を選択します。
- ユーザーの選択と、管理者パスワードの入力を求められる場合があります。 画面の指示に従って「次へ」を押します。
そして次のステップに進みます:
- Macが再起動したら、画面上部のメニューをクリックして「ターミナル」を選択します。
- 次のコマンドを貼り付けます:
csrutil disable
- 通常の方法でMacを再起動します。
- 「アプリケーション」>「ユーティリティ」に進んで「ターミナル」を起動します。
- 「sudo rm」と入力して、削除したい最初のファイルをターミナルのウィンドウにドラッグします。
- リターンキーを押します。
- 他のインストーラーファイルに対しても手順7と8を繰り返し行います。
- すべてのインストーラーファイルを削除したら、Macをリカバリーモードで再起動して、ターミナルを起動して次を入力します:
csrutil enable
- 通常の方法でMacを再起動します。
以前のアップデートに戻す方法
アップデートをインストールする前に、Macを以前のバージョンのOSに復元する方法はありません。 ただし、ご利用のMacにIntelのCPUが搭載されていて、購入時と同じ世代のOSをまだ使用していれば、できることがあります。 例えば、MacにMontereyがインストールされた状態で出荷されていて、それをMontereyよりも前のバージョンに復元したいとします。
- 「Appleメニュー」から「再起動」を選択します。
- Appleのロゴが表示されるまで「Command+R」を押し続けます。
- macOSのユーティリティから「macOSを再インストール」を選択します。
- Macに付属しているmacOSのバージョンがインストールされるので、Appleからアップデートをダウンロードして、希望するバージョンにアップデートができます。
前の世代のmacOSにダウングレードを行う方法
例えば、VenturaからMontereyに変えるなど、macOSの世代を戻す作業は、時間が掛かる複雑なものです。 それを行うには、Macをバックアップしてから、ディスクを完全に消去する必要があります。 その方法はこちらから確認できます。
SonomaからVenturaにダウングレードしたい場合は、こちらの記事をご覧ください。
すべてのアップデートファイルを削除したことを確認する方法
ライブラリやアップデート内のすべてのファイルを手作業で削除したとしても、以前のアップデートによってライブラリフォルダに他のファイルが残ってしまっている可能性があります。 Mac上のすべてのソフトウェアアップデートファイルと、残りの不要なファイルを確実に削除する最高の方法は、専門のツールを使うことです。 CleanMyMac Xには「システムジャンク」と呼ばれるツールがあります。 これはMacをスキャンして、削除したはずなのに消えていない不要ファイルを検出します。 そして、それら全てを一度に安全に削除することができます。
以前のソフトウェアアップデートで残ったファイルの削除を行うことは、Macのストレージ空き領域を解放して、今後の競合を防ぐ上で必要なことです。 それを行う方法や、以前のmacOSのバージョンに戻す方法は、上記の手順をご参照ください。
よくある質問
Macが自動でアップデートされるように設定するべきですか?
はい。ほとんどの場合において、Macを最新の状態に保つことはとても良い習慣です。
アップデートファイルはどこに保存されますか?
これらは/Library/Updates
に一時的に保存されますが、アップデートが完了すると自動的に削除されます。
以前のmacOSにダウングレードすることは可能ですか?
はい。ダウングレードしたいバージョンと、現在利用しているMacに応じて、以前のOSに戻せるはずです。