新しいMacを手に入れた場合、自分で購入したか、親戚からもらったか、友人からもらったかに関係なく、オペレーティングシステムが再インストールされ、データがすべて消去されている可能性があります。 しかし、そうでない場合はどうでしょうか？ データを消去してmacOSを自分で再インストールする必要がありますが、これには管理者パスワードが必要です。 アクセスできない場合でも心配は要りません。 このまま読み進めて、パスワードなしでMacを工場出荷時の状態にリセットする方法についてご覧ください。

MacBookを工場出荷時の状態にリセットする目的

最近入手したMacBookを工場出荷時の状態にリセットする主な理由は、以前までのユーザーのアカウントや設定、もしくはデータ等が削除されていない場合などです。 工場出荷時の状態にリセットすると、すべての設定とデータが削除され、デバイスを新しいMacとして設定できるようになります。 もう1つの理由としては、自身のMacのパスワードを忘れてしまい、アクセスするための他のすべての手段が上手くいかなかったケースなどが考えられます。

工場出荷時設定へのリセットプロセスには、特定のセキュリティ リスクを伴います。 適切な認証が行われなければ、機密データが復元可能なままになり、不正アクセスに対してのリスクがあります。 さらに、データを保護せずに工場出荷時の状態にリセットすると、特にデバイスを販売したり譲渡する場合においてプライバシーの問題が起きるリスクがあります。

工場出荷時設定にリセットの代替手段

設定とユーザーアカウントを削除するのと同時に、MacBook上のすべてのファイルを失うリスクを避けたい場合は、管理者パスワードを入手する必要があります。 可能であれば、以前のユーザーにパスワードを聞くか、直接ログインしてもらって新しい管理者アカウントを作成して他のアカウントの削除を行います。 他のアカウントを削除すると、その設定も削除されますが、MacBook上の他のファイルは残ります。 パスワードにアクセスできない場合は、以下の手順でMacBook Pro等のMacのモデルをパスワードなしで工場出荷時の状態にリセットする必要があります。

工場出荷時設定へのリセットを開始する前に、重要なファイルをすべてバックアップすることが大切です。 ただし、Macのパスワードにアクセスできない場合は、Time MachineやiCloudなどの一般的な方法でデータのバックアップを行うことはできません。 「ターゲットディスクモード」や「macOSリカバリ」からファイルを転送することもできますが、これらのオプションでは追加のセットアップと機器が必要になる場合があります。 データをバックアップできない場合は、工場出荷時の状態にリセットを行うとMac上のすべてのデータが消去され、永久的なデータ損失につながる可能性があることを理解しておく必要があります。

お役立ち情報

パスワードを使う理由は、もちろんプライバシーを保護するためです。 ただし、データのプライバシーを守ることは、パスワードだけの問題ではありません。 Macには、使用している際に行った操作に関する膨大な情報が保存されます。 以下のようなものが含まれます：

  • 最近使った項目のリスト
  • 過去に接続したWi-Fiネットワーク
  • 訪問したことのあるウェブサイト
  • 過去の検索履歴
  • ダウンロードしたファイル
  • そのサイトで行った操作に関する情報を保存するウェブサイトのキャッシュファイルとCookie

さらに、ユーザーの許可を得てMacのカメラやマイクにアクセスし、画面を収録することができるアプリもあります。 これらの権限の管理を行って、Macに保存されているユーザーに関するデータをモニタリングするのは簡単ではなく、それなりに時間の掛かる作業です。 ただし、簡単な方法があります。 CleanMyMac の「セキュリティ保護」機能内の「プライバシー」ツールを使用すると、すべてのデータ、または選択した種類のデータのみをすばやく削除したり、アプリケーションの権限を管理することができます。 これらはすべて数クリックだけで完了します。CleanMyMacの無料トライアルをスタートしましょう。

パスワードなしでMacBookを工場出荷時の状態にリセットする方法

MacBookを工場出荷時の状態にリセットするプロセスを始める前に、Wi-Fiとブロードバンド接続が正常に動作していることを確認します。 以下のプロセスでは、Appleの「インターネットリカバリ」モードを使用してmacOSを再インストールします。 接続が途切れるリスクが不安であれば、起動可能なUSBインストーラを作成することをお勧めします。 その方法については、こちらをご覧ください。

  1. Macをリカバリモードで起動します。 リカバリモードで起動する方法は、ご利用のMacのモデルによって異なります。 ご利用のMacによって、以下のプロセスを行います。
     

    IntelベースのMacの場合

    Macの電源を切ります。 CommandキーとRキーを押したまま、電源ボタンを押します。 Appleのロゴが表示されるかチャイムが聞こえたら、CommandキーとRキーから指を離します。 数秒後にmacOSユーティリティのウィンドウが表示されます。

     
    Appleシリコン搭載のMacの場合

    Macの電源を切ります。 起動オプションの画面が表示されるまで電源ボタンを押し続けます。 「オプション」をクリックして「続行」を押します。 するとmacOSユーティリティのウィンドウが表示されます。
       
     
  2. Macがリカバリモードで起動し、macOSユーティリティ画面が表示されたら「ディスクユーティリティ」を選択します。
  3. 「ディスクユーティリティ」が開いたら、サイドバーからMacの起動ディスクを選択します。 これはサイドバーの一番上のドライブで、おそらく「Macintosh HD」と表示されます。 必ずディスクを選択して、その下のボリュームは選択しないようにします。
  4. ツールバーの「消去」をクリックします。 ディスクに名前を付けて「APFS」としてフォーマットします。
  5. 「消去」をクリックします。
  6. ディスクが正常に消去されたことを示すメッセージが表示されたら「ディスクユーティリティ」を終了します。
  7. macOSの「ユーティリティ」画面から「macOSを再インストール」を選択します。
  8. 指示通りにmacOSを再インストールします。
  9. 再インストールにはかなりの時間を要する場合があります。 それが完了すると、Macが再起動して新しいMacのようにセットアップモードになります。 そこから、画面の指示に従って新しい管理者ユーザーアカウントを作成し、MacBookを希望する形に設定します。

リセット後のデータの復元

前述のように、工場出荷時設定へのリセットを行う事で、ファイルが失われることは避けられません。 失われたデータを復元する必要がある場合には、主に3つの手段があります。 Time Machineバックアップを利用、iCloudからデータを取得、専門的なデータ復旧ソフトを利用するなどです。

Time Machineとは、有効化するとMac上の個人データのバックアップを自動的に行うバックアップユーティリティであり、これは最初から搭載されているものです。 データのiCloudとの同期を許可している場合には、Macを工場出荷時の設定にリセットした後でデータを復元することもできます。 Time MachineまたはiCloudを使用してデータをバックアップしていない場合は、以下のソフトウェアの使用を検討すべきです：

  • Disk Drill
  • Disk Utility
  • Data Rescue
  • EaseUS Data Recovery Wizard

MacBookを購入し、過去の所有者がパスワードやユーザーアカウント、もしくは設定を削除していない場合は、工場出荷時の状態にリセットして、独自のユーザーアカウントを作成してからMacを使う必要があります。 それを行うためには、工場出荷時の状態にリセットして、すべてのデータと設定の削除を行います。 この記事の手順で、パスワードなしでMacBookを工場出荷時の状態にリセットしましょう。

よくある質問

工場出荷時設定へのリセットを行うべきタイミングはいつですか？

通常であれば、すべてのデータを消去したり、直らないソフトウェアの問題を解決したり、Macを再販または譲渡する準備を行う場合に、工場出荷時設定へのリセットが必要になります。

すべてのデータは失われてしまいますか？

はい。工場出荷時設定にリセットを行うと、Macからすべてのデータが消去されます。 できれば、続行する前に重要なファイルを必ずバックアップしましょう。

パスワードなしで工場出荷時設定にリセットできますか？

可能ですが、データのバックアップができないなどの制限がある可能性があります。