お使いのMacにおいて、コンテナ内のその他の容量を削除する方法を紹介します

AppleがmacOS High Sierraをリリースしたとき、新しいファイルシステムであるAPFSを導入し、Macがデータを保存する方法にたくさんの変更がありました。 その中で、「その他」と表示されている容量に関しては問題に当たる可能性も高く、実際に目にする機会も増えると思うので、今回の記事で詳細を紹介していきます。

Macのコンテナ内の「その他」容量とは?

現在APFS方式に置き換えられた従来のHFS+方式では、ファイルシステムにより、ディスクを異なるパーティションに分割することができるようになりました。 APFSでは、パーティションの概念をなくし、それをコンテナに置き換えています。 しかし、コンテナはパーティションとは異なります。 1つの物理ディスクに複数のコンテナが存在するだけでなく、コンテナは複数のボリューム容量を持つことができます。 例えば、macOSの場合、起動コンテナには、メインのブート容量(通常はMacintosh HDと呼ばれる)のほかに、リカバリ容量、プレブート容量、スワップファイルなどの仮想メモリ用のボリュームがあります。

「コンテナ内の他のボリューム」とは何かを説明する前に、「このMacについて」の「ストレージ」タブでメッセージが表示される場所を見てみましょう。

  1. Appleメニューに進みます。
  2. 「このMacについて」を選択します。
  3. ストレージのタブを選択します。

しばらくしてmacOSが容量計算すると、ストレージがどのように割り当てられているかを可視化するカラーバーが表示されます。 ほとんどの場合、上の画像のように表示されます。 しかし、ボックスの一部が灰色で、「コンテナ内の他のボリューム」という説明が表示されることがあります。

リカバリーボリュームバックアップからMacを復元する際に使用されます。
プレブートボリュームブート処理を開始するために必要です。
仮想ボリューム仮想ドライブにアクセスする際に使用されます

「その他」にはこの3つの容量が含まれています。 このメッセージが表示された場合、何か問題が発生しており、他のボリュームが必要以上のスペースを占めている可能性があります。 残念ながら、他のボリュームはOSにとって重要な役割を果たしているため、ストレージ容量を取り戻すことは、単に他のボリュームを減らすほど簡単ではありません。

コンテナ内の他のボリュームを削除する方法

お使いのMacの容量を空けるために、今ある問題を解決する方法や、コンテナ内の他のボリュームのメッセージを消す方法は他にもあります。 その方法を見ていきましょう。

1. CleanMyMac Xで消去可能な領域を削除する

CleanMyMac Xは、領域を空けるだけでなく、お使いのMacの一般的なメンテナンスを行うために使えるツールのひとつです。 有名な技術ブログiMore.comは、CleanMyMac Xを「お使いのMacをきれいに保つ最もシンプルな方法」と紹介しています。

CleanMyMac Xの新機能の一つに、メンテナンス機能の「消去可能な領域を解放する」ツールがあります。 このツールは、起動ディスク上で、macOSが必要としないファイルが含まれているが、Macのストレージが極端に少なくなったときにのみ削除される容量を特定します。 それ以前にそのスペースを解放したいと思っても、普通はできません。 しかしCleanMyMac Xはそれを実現しています。方法はこちらです:

  1. CleanMyMac Xをダウンロードし、インストールします(無料ダウンロードできます)
  2. CleanMyMac Xを開きます
  3. 左側のサイドバーから「メンテナンス」を選択します。
  4. 「削除可能なスペースを解放」を選択し、「実行」をクリックします。
  5. 作業が完了するまで待ちます。安全に消去できる領域の特定には数分かかりますが、それほど長くはかかりません。
  6. 完了するとアラートが鳴り、完了したことを示すメッセージが表示されます。コンテナ内の他の容量が過剰なスペースを占めるという問題があった場合は、これで修正されるはずです。

2. 新しいユーザーアカウントを作成する

一部のMacユーザーから、新しいユーザーアカウントを作成することで、コンテナ内の他のボリュームからストレージを正常に再利用できるという報告がありました。

  1. Appleメニューをクリックし、「システム環境設定」を選択します。
  2. そして「ユーザーとグループ」を選択します。
  3. 南京錠アイコンをクリックして、管理者のユーザー名とパスワードを入力します。
  4. 画面左下の「+」を押します。
  5. ドロップダウンメニューから「管理者」を選択し、新しいアカウントの詳細を入力します。
  6. 作成が完了したら、Macを再起動し、新しい管理者アカウントでログインします。
  7. 再びアップルメニューから「このMacについて」を選択し、「ストレージ」タブをクリックします。
  8. 「コンテナ内の他のボリューム」の表示が消えたかどうかを確認します。

3. ターミナルを使用してボリューム容量を管理する方法

Appleの「ストレージ」タブでは、ドライブとその他のボリュームで何が起こっているのか、詳しいことを知ることはできません。 ドライブがどのような容量で構成されているかを調べるには、次のターミナルコマンドを実行しましょう: diskutil list

内訳を見て、Macintosh HD - Dataボリュームが複数あるかどうかを確認しましょう。 余分な容量が見つかった場合は、おそらくそのボリュームが容量を余分に使用しています。 実際にどれくらいの容量を使用しているかを知ることができます。

以下の方法でボリュームを削除することができます:

メモ

ボリュームを削除すると、そのボリュームに含まれるすべてのデータが消去されます。 大切なファイルを失わないようにするために、データのバックアップはしっかりとしておきましょう。


  1. お使いのMacで「ディスクユーティリティ」を開きます。
  2. 削除したいAPFSボリュームを選択します。
  3. ツールバーの「ボリュームの削除」ボタン「-」をクリックします。ボタンが選択できない場合は、そのボリュームが使用中のため、削除できません。このボリュームを削除するには、macOSリカバリーモードのディスクユーティリティに入る必要があります。

MacOS リカバリーから起動するには、IntelベースのMacの場合、Macが起動したときにCommand-Rを押し続けましょう。 Apple ロゴや回転する地球儀などの起動画面が表示されたらキーを離してください。 「ユーティリティ」ウィンドウから「ディスクユーティリティ」に移動します。

Apple Silicon搭載のMacの場合、Macの電源を入れるときに電源ボタンを長押しします。 「スタートアップオプション」ウィンドウが表示されたら、電源ボタンを離します。 ここで、ディスクユーティリティを開き、上記の手順で他のボリュームを削除していきましょう。

4. ICloudのコンテンツキャッシングを無効にする

コンテンツキャッシングは、ソフトウェアのアップデートを高速化する目的で使用されています。 便利な反面、Macintosh HDなどの容量が増加する可能性があります。 これらを避けるために、次の手順でiCloud コンテンツのキャッシングをオフにしていきましょう:

  1. Apple のメインメニューから「システム環境設定」>「共有」と進みます。
  2. コンテンツキャッシングの選択を解除します。
  3. または、iCloudコンテンツキャッシュ機能をオフにし、コンテンツキャッシングパネル項目の横にあるドロップダウンメニューから共有コンテンツのみを選択することもできます。

5. 不審なアプリを検索して削除する

Macにインストールされているアプリが原因で問題が発生することもあります。 正規のアプリである場合もあれば、悪意のあるアプリである場合もあります。 どちらにしても、この問題を解決するには、サードパーティ製のアプリを探し出し、削除することが有効です。 その方法はこちらです:

  1. 「アプリケーション」> 「ユーティリティ」からアクティビティモニタを開きます。
  2. 「メモリ」をクリックし、メモリを使いすぎているようなアプリやプロセスを探します。
  3. ネットで調べて、怪しいと思ったものは「X」をクリックして終了させます。

いでしょう。 そのためには、「アプリケーション」フォルダに移動して、アプリを「ゴミ箱」に移動させる必要があります。 そのほか、アプリの残骸を見つけて削除することも必要です(アプリの完全アンインストールについて、詳しくはこちらをご覧ください)。

お役立ち情報

アプリを手作業でアンインストールするのが大変な場合は、CleanMyMac Xとそのアンインストーラ機能を使用することができます。 また、マルウェア除去ツールでクイックスキャンを実行し、疑わしいプロセスを見つけると、アクティビティモニタで探す必要がなくなります。

6. ディスクを消去してmacOSを再インストールする

他に何の解決策もない場合、ディスクを消去してmacOSを再インストールすることが、「コンテナ内の他のボリューム」問題を解決する唯一の方法かもしれません。 その前に、データのバックアップを忘れないようにしましょう。

ディスクを消去する方法:

  1. Macをリカバリーモードを起動します(Macの起動時にCommand-Rを長押しするか、お持ちのMacに応じて上記のように電源ボタンを押します)。
  2. 「ユーティリティ」ウィンドウから「ディスクユーティリティ」を選択し、「続ける」をクリックします。
  3. 「ディスクユーティリティ」のサイドバーで「Macintosh HD」を選択し、「消去」ボタンをクリックします。
  4. 名前には「Macintosh HD」を使用します。
  5. 「フォーマット」の欄で、「APFS」または「 Mac OS 拡張 (ジャーナリング)」を選択します。
  6. 「消去」をクリックします。
  7. 消去が完了したら、サイドバーに残っている他のボリュームをすべて削除します。(先ほど消去したMacintosh HDボリュームは残しておきます)。
  8. ディスクユーティリティを終了します。

再び「ユーティリティ」ウィンドウが表示されます。 そこで、macOS のリインストールを選択し、終了するまで待ちます。他のボリューム容量は消えているはずです。

7. ハードウェアソリューション

上記のいずれもうまくいかなかった場合は、ハードウェアで問題が発生している可能性があります。 USBデバイスを抜き、古いバッテリーを交換することで、Macintosh HDの他のボリュームのサイズを小さくできたという報告もあります。 バッテリーの交換は、認定修理店で行ってもらう必要があります。システムがバッテリーが古すぎると通知した後に行いましょう。

ほとんどのMacに搭載されているSSDの容量が従来なハードディスクに比べて小さいこともあり、macOSはMacのストレージスペースの扱い方を大幅に改善してきました。 しかし、これらの機能がうまく機能しないこともあり、そのときに「コンテナ内の他のボリューム」というメッセージが表示されることがあります。 こちらの問題を解決するのはちょっと手間がかかることですが、 CleanMyMac X の「消去可能スペースの開放」機能を使えば簡単に解決することができます。

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